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ふじ丸
体験記 2006年4月2日(日曜日) 11時〜17時
姫路港から! ふじ丸で!
瀬戸内海日帰りクルーズに行ってきました!!!
C・H さん (会社員・女性・姫路市在住) の体験記から


 2006年4月2日(日)、姫路港から「ふじ丸」に乗って、新・姫路市が誕生したことを記念する「瀬戸内海日帰りクルーズ」に行ってきました。
 
 姫路港の飾磨埠頭を出航して、家島諸島〜明石海峡大橋〜神戸空港あたりを周遊して帰港するコースで、キャンセル待ちが出たぐらい人気のあるクルーズだったらしくて、早めに申し込んでおいてよかったです。そういえば、企業等の貸切で大型客船が姫路港に入港したことはあったと思いますが、市民クルーズとしては今回が姫路港初だとか。人気があるのも頷けますね。


ふじ丸が姫路港飾磨埠頭に入港中
姫路港飾磨埠頭に入港中
ふじ丸が姫路港旅客船ターミナル附近に着岸 ふじ丸が姫路港旅客船ターミナル附近に着岸
姫路港旅客船ターミナル附近に着岸


 「ふじ丸」はクルーズ前日の4月1日には姫路港の飾磨埠頭に入港していたので、しっかり下見にいきました。全長167m、全幅24m、総トン数23,235トンの豪華客船です…っていうことぐらいは予備知識として仕入れていましたが、実際に近くで見ると本当に大きいです。客船は「動く海上のホテル」ってよく言われますけど外から見ただけでもまさしくそんな感じです。

 日本チャータークルーズさんの「ふじ丸」案内パンフレットに、「陸上の建造物に例えるなら、40階建ての高層ビルを横にして海に浮かべたものと想像してください」って書いてあったので、首をかしげながら、ビルを横にして船にして想像していましたが、白い船体の「ふじ丸」を実際に前にすると、やはりただの船ではなく、まさしく「海のプリンセス」でした。ぱーーーっと姫路港が華やぎましたから。


「ふじ丸」操舵室あたり 「ふじ丸」ライフボート
操舵室あたり ライフボート


 それに工業港という印象の強い姫路港ではこんな客船をあまり見ないので、とても新鮮でした。欲を言えば、姫路港がもっと一般の人も散策したり、集ったりできるような「雰囲気のある」港だったらいいのになあと思います。身近なところだと例えば神戸港などと比べるとあまりにも雰囲気が違いますよね。(比べる対象が大きすぎますか?) 船に乗るときは大体神戸港に行きますし…。
 で、なんだかんだとその日は夜までいて、夜景を撮ったりしたのが次の写真です。明かりのついた「ふじ丸」も綺麗です。


入港の夜の「ふじ丸」 入港の夜の「ふじ丸」
入港の夜の「ふじ丸」


 さて、クルーズ当日は10時から乗船受付が開始され11時には出航です。


「ふじ丸」乗船中 「ふじ丸」
乗 船 中
「ふじ丸」 デッキにたくさんの人が 「ふじ丸」 デッキにたくさんの人が
デッキにたくさんの人が
さすが大型船。綱も太いです。
さすが大型船。綱も太いです。
「ふじ丸」 いよいよ出航 「ふじ丸」 いよいよ出航
いよいよ出航


 あいにくの曇り空で、今にも雨が降りそうだなと心配している中、姫路市消防音楽隊の演奏に送られて、予定通り姫路港を後にしました。雨が降りそうだったからなのか、七色(?)のテープ投げでのお見送りはありませんでした。少し残念。


姫路市消防音楽隊 姫路市消防音楽隊
姫路市消防音楽隊


 出航した途端に雨は降り始めました。
ふと外を見ると、消防艇によるお見送りの放水が行なわれていました。こういうのは毎年夏に行なわれる姫路港海上花火大会の時にしか見たことがなかったので感激です。


放水 姫路港を後にして
放水 姫路港を後にして…


 船内に入って受付を済ませると、オープニングセレモニーが2・3階「パシフィックホール」で行なわれていました。主催者のご挨拶やらポートエンブレムなどの贈呈やらが行なわれ、諸々の説明を聞きました。ここがメインホールのようです。姫路のお城の女王も舞台にいらっしゃって、さすがエレガントですね。場も華やかになりますし。そちらばっかり見ているお客さんもいらっしゃいました。;;

 後で船内をまわっている時に見つけましたが、贈呈された姫路港のポートエンブレムはすぐに飾ってありました。姫路城をモチーフに姫革細工でつくられたもので、贔屓目かもしれませんが、他の港のエンブレムより絶対いい感じに見えました。(すみません、全国の、いえいえ世界の港さん)
 ちなみに、エンブレムには 『姫路港寄港記念 2006.4.2 贈 姫路港ポートセールス推進協議会』って書いてありました。


パシフィックホール ポートエンブレム
パシフィックホール ポートエンブレム


 お食事まで時間があるので、さてどうしようかと思ってブラブラしていたら、船上結婚式に遭遇しました。そういえば今日は2組のカップルが挙式されるとか。立ち会い人の気分でしばし幸せのおすそ分けを頂戴しました。どうぞお幸せに!


船上結婚式 3F サロン「桜」 船上結婚式 3F サロン「桜」
船上結婚式 3F サロン「桜」


 私たちは、部屋を予約していたので、とりあえずそのステートルームに行こうということになりました。途中で船長さん、機関長さん、チーフパーサーさん、船医さん、料理長さんの紹介写真を見つけて、わいわいと騒いでしまいました。だって素敵ですよね、本当にカッコよくって、紳士で…。船乗りさんの制服姿って女性の永遠の憧れじゃないでしょうか。

 そういえば、船内スタッフはやはり外国人の方が多いですね。皆さん少しカタコトの日本語を喋られて明るく笑顔で一生懸命してくださるのでとても感じがよかったです。でも、これじゃあ日本人が船で働くのは狭き門だなって少し寂しくもありますね。

 「ふじ丸」では4階から6階に客室があって、私たちが入ったのは5階のステートルームで2人部屋でしたが、3人でも大丈夫なようにつくられていました。他にはスイートルーム、デラックスルーム、スーペリアルームがあるそうです。ツインベッド、バスルームやお手洗いがあってホテルの部屋にいるのと全くいっしょです。窓から海を見たり、部屋の中を探索したり、そういえば部屋のテレビで航路がリアルタイムで確認できるんですよ。海の上のナビみたいで結構見入ってしまいました。


客室の廊下 「ふじ丸」の船長さんたち
客室の廊下 船長さんたち
5F ステートルーム 部屋のテレビに航路が
5F ステートルーム 部屋のテレビに航路が


 そうこうしているうちに、明石海峡大橋にさしかかりました。もやっているので、街並みがぼんやりとしか見えませんでしたが、逆に幻想的で素敵でした。


明石海峡大橋 明石海峡大橋 明石海峡大橋
右奥は淡路島方面 明石海峡の下を通過! 右奥は明石方面


 お食事(ランチ)は、人数が多いからか乗船証の色別で2回に分けて、ドリンクチケット付きのフルコースが用意されていました。私の乗船証は青色だったので、2回目のランチで、2Fのダイニングルーム「ふじ」でいただきました。「ふじ丸」のお食事は定評があってとても美味しいと聞いていましたが、本当にその通りでした。それでついつい写真を撮るのを忘れてしまった…ので、せめてメニューを載せておきますね。;;


2F ダイニングルーム「ふじ」
2F ダイニングルーム「ふじ」
  
M E N U
オードブル   キャヴィアのスクランブルドエッグ仕立
スープ オニオングラタン
魚料理 真鯛と車海老のグリル バターと赤ワインの二色ソース
肉料理 牛テンダーロインのステーキ モリーユソース
サラダ フルーツトマト グリーンアスパラガス
ふじ丸パン バター
デザート盛り合わせ アールスメロン 桜風味のムース バニラアイスクリーム
コーヒー ふじ丸紅茶 “パシフィック”
 


 ランチをしていたら、先日開港したばかりの神戸空港沖にさしかかっていました。まだもやっていて神戸空港は見えにくかったです。(というより、ほとんどわかりませんでした。)  でも窓から見えるオーシャンビューを臨みながらのお食事は格別です。


 私たちは船内を廻ったり、外の景色を見たり、部屋で休んだりするのに忙しくて行けなかったのですが、3階ラウンジ「エメラルド」ではビアノと管楽器による演奏、パシフィックホールでは吉本の芸人さんによるマジックと喜劇などが行なわれていたそうです。5階の大浴場に行った人もいて、大きな窓から海を一望しての入浴はホント気持ちが良かったそうです。私も行けばよかったです。


「ふじ丸」 船尾 海の鳥
船尾に向かってチェアーに座っていると鳥たちが…


 そのころ私はといえば3階のショップでお買い物をしていました。ショップの中はほとんど女性で大盛況。オリジナルグッズが色々あって、私も迷いに迷ってゆうに40分はショップにいました。結果、買ったのが下の写真のグッズです。


「ふじ丸」 グッズ
タオルとかチョコとか…


 ところで、船内での服装については、「ドレスコード」と呼ばれる服装に関する取り決め(?)があるそうです。この日は「カジュアル」な服装でよいとクルーズの案内書に書いてありましたが、「カジュアル」ってどの程度? って悩んだあげく、結局あまり堅苦しくないカジュアル系(と自分では思っている) ブラウス&スカートを着ていきました。船内に入ってから見ていると、「カジュアル」って色々な取り方ができる言葉だったらしく、様々な格好の老若男女が入り混じっていました。
 
 「ふじ丸は」、地下1階、地上8階建てです。ホールやラウンジ、サロン、最上階のスカイラウンジ、サンデッキ、メインバー、プール、ジョギングが楽しめる一周300mのプロムナードデッキ、フィットネスセンター、ジャグジーやサウナ室を設けた大浴場、映画が楽しめるシアター、カードルーム、図書館、茶会を催せる和室など施設は本当に充実しています。とてもじゃないけど、6時間のデイクルーズではゆっくり廻れません。自分のペースでゆっくり(だらーっと)過ごすのが好きな私としては、やはり何泊かして、のんびり船旅を楽しみたいなあと思いました。


2F メインエントランスの階段 1F・B1F シアター B1F フィットネスセンター
2F メインエントランスの階段 1F・B1F シアター B1F フィットネスセンター
3F 図書館 3F カードルーム 3F 和室「平成」
3F 図書館 3F カードルーム 3F 和室「平成」


 もうすぐ姫路港に帰港するというので、デッキに出てみました。タグボートが迎えに来てくれていて、見覚えのある港の景色がすぐに目に入ってきました。


タグボートのお迎えが 姫路港が見えた
タグボートのお迎えが 姫路港が見えた(船首附近)


 姫路港に予定通り17時帰港。
下船準備中に「ふじ丸」のデッキから外を見ると、正面のビルに「ふじ丸」がきれいに納まって写っていたので、パチリ!!と撮りました。(わかりますか?)
「ふじ丸」が丸ごと写っているビル


 下船中、タラップを降りながら、前を行くご婦人方のお話を聞くともなしに聞いていると、「ゴハンおいしかったわねえ。また乗りたいわねえ。にっぽん丸とか“飛鳥U”も来ればええのにねえ。泊まりでどっかへ行ってももええんやけどぉ。」 とわいわい盛り上がっており、なかなかいい感じではないかと思いました。

 私も是非今度はお泊りクルージングで客船に乗りたいものだと考え始めています。これまでは「船旅は高い」っていうイメージが多少ありましたが、客船は、海という自然のパノラマを背景に、満足のいくサービスを受けられて、ゆっくりと楽しく過ごせて…決して高くないですね。満足度を考えれば充分納得できるのではないでしょうか。

 なんだかどこかのクルーズ会社の回し者みたいな文章になってしまいましたが、たった半日でしたが、客船で受けたサービスとスタッフの方の笑顔は本当に心地よいもので、宿泊クルーズへの期待を膨らませてくれるものでした。どこか外国にでも、ゆっくりとロマンティッククルーズしてみたいってあれからずっと本気で思っています。

 それに寄港したその土地を観光してまわったりするのも絶対に楽しいですよね。

逆に「姫路」は寄港地としてお客さまにどう感じられているのかがちょっと気になりました。外航客船が姫路港に寄港すると、大体姫路城が観光コースに入っていると聞きますので、世界遺産・姫路城の魅力はアピールできているようですが、他はどうなんでしょうか?


下船後に 幸せの風船が飛んで
下船後に 幸せの風船が飛んで


 「ふじ丸」は同日夕刻に次港の呉・徳山に向かって出航しました。

 岸壁でお見送りのため立っていると、「ふじ丸」を見に来たらしい小学生の男の子が、「この船は次どこへ行くん?」と私に聞いてきました。私は知らなかったので、近くにいた「ふじ丸」の関係者らしい方に聞いてみると広島方面とのこと。その小学生の男の子は矢継ぎ早に色々な質問をその「ふじ丸」関係者の方に聞きまくっており、興味津々!という感じでした。
 そういえば、乗船者には少ないながらお子さまもいて、みんな一様に心底楽しそうにしていましたね。天気が悪くてもデッキに出てはしゃいでいて、早く室内に入りたい大人を閉口させているのを見かけたりしました。客船・クルーズというと大人の世界っていうイメージですが、子供は子供でワクワクするものなんですよね。ずっと海や船が好きでいてくれたらいいなあと思います。


「ふじ丸」 次港へ出航 「ふじ丸」 次港へ出航
次港へ出航


 大げさですが 『ふじ丸去りて 姫路港あり』って感じで、一気に淋しくなりました。
「ふじ丸」さん、また姫路へ来てくださいね。またお会いできる日を楽しみにしています。
ありがとうございました。
congratulation !
FUJI MARU



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